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集団・組織に関する理論

【共通】社会学と社会システム

集団

社会集団とは

共通の目的や関心を持ち、相互に影響を及ぼしながら関係を築いている人々の集まり。相互作用や共通意識があることが特徴。

インフォーマルグループとフォーマルグループ

インフォーマルグループ:自然に形成され、感情的つながりに基づく集団(例:友人関係、仲間内)
フォーマルグループ:組織的に構成され、役割や規則が明確な集団(例:会社、学校)。

基礎集団と派生集団(高田保馬)

基礎集団:生活に不可欠で自然発生的な集団(例:家族、地域社会)。
派生集団:目的を達成するために形成された集団(例:政党、企業)。

第一次集団と第二次集団(クーリー)

第一次集団:親密で感情的な関係が中心の小集団(例:家族、親しい友人)。
第二次集団:目的に基づく形式的な関係の集団(例:会社、自治体)。

ゲマインシャフトとゲゼルシャフト(テンニース)

ゲマインシャフト:血縁や地縁など自然な結びつきによる共同社会(例:農村)。
ゲゼルシャフト:契約や利害関係による利益社会(例:都市、企業)。

コミュニティとアソシエーション(マッキーヴァー)

コミュニティ:生活や文化を共有する共同体的な集団(例:地域住民)。
アソシエーション:目的達成のために作られた機能的な集団(例:NPO、学会)。

内集団と外集団(サムナー)

内集団:自分が所属し、心理的な一体感を持つ集団。
外集団:自分が属さない、距離を感じる集団。

準拠集団(ハイマン提唱、マートン体系化)

行動や価値判断の基準となる集団。所属していなくても強い影響を受けることがある(例:憧れの職業集団)。

組織

組織とは
共通の目的を達成するために、役割や権限を明確にし、複数の人々が協働的に活動する社会的な枠組み。制度的・構造的な特徴を持つ。

ヴェーバーの官僚制

マックス・ヴェーバーは、近代社会における最も合理的な組織形態として「官僚制」を理論化しました。

  • 規則による職務権限の明確化
    組織の運営や職務遂行は、明文化された規則や手続きに従って行われ、個人の感情や恣意性ではなく、合理的・合法的な基準が重視されます。
  • 階層的な組織構造(ヒエラルキー)
    組織は明確な上下関係(階層構造)を持ち、各職位ごとに権限と責任が定められています。
  • 専門性の原則
    各職務は専門的に分化され、担当者はその分野の専門知識や技能を持って職務を遂行します。
  • 文書主義
    業務や意思決定は文書によって記録・管理され、手続きの透明性と継続性が確保されます。

マートンの官僚制の逆機能の指摘

マートンは、ヴェーバーが合理性を強調した官僚制について、その「逆機能」を指摘しました。

  • 手段の目的化(目的の転移)
    官僚制の規則や手続きは本来、組織目標を達成するための「手段」ですが、次第に規則を守ること自体が「目的」となり、本来の目的が見失われる現象が生じます。
  • 訓練された無能力
    規則遵守や定型業務への適応を重視するあまり、予測できない事態や例外的な状況に柔軟に対応できなくなる「訓練された無能力」が生まれます。
  • 臨機応変な対応の困難さ
    規則や前例に縛られ、想定外の状況や新しい課題に対して臨機応変に対応できなくなる傾向があります。
  • セクショナリズム(縦割り主義)
    明確な権限分担が、組織内部で部門ごとの利益を優先する「縦割り主義」や「縄張り意識」を生み、組織全体の利益や市民の利益が損なわれることがあります。
  • 非人格的・形式主義の弊害
    非人格的な対応や範疇化(カテゴリー分け)が徹底されることで、個々の事情や人間的配慮が軽視され、顧客や市民の個別的なニーズに応えられなくなることも指摘されています。

バーナードの協働システム

バーナードは、組織を「協働のシステム」と捉え、個人が協力することで成り立つと考えました。
組織の成立には以下の3要件が必要としました。

  • 共通の目的
  • 意思疎通(コミュニケーション)
  • 貢献意欲(参加者の協力意志

ホーソン実験

アメリカのウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で行われた実験研究。作業環境の変化と労働生産性の関係を調べる中で、作業条件だけでなく、労働者の心理的要因や人間関係(インフォーマルな集団関係)が生産性に大きな影響を与えることが明らかになった。

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