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知能・パーソナリティ

【共通】心理学と心理的支援

知能

知能とは、環境に適応し、問題を解決し、学習したことを活用する能力のことです。

結晶性知能

結晶性知能とは、言語能力や知識、計算力など、これまでの学習や経験を通じて蓄積された知的能力のことを指します。主に経験に基づいた理解力や判断力を含み、年齢を重ねても維持されやすいのが特徴です。
例: 語彙力を使って文章を読解
   長年の知識を活かしてアドバイスをすること など。

流動性知能

流動性知能とは、新しい状況や問題に柔軟に対応する能力であり、論理的思考や推論、情報の処理スピードなどが含まれます。先天的な側面が強く、加齢とともに低下しやすいという特徴があります。
例: パズルを解く
初めて見る資料を素早く読み取って判断する など。

知能指数(IQ)

IQは「精神年齢 ÷ 生活年齢 × 100」で算出されます。

ただし現代では偏差値型の偏差IQ(平均100、標準偏差15)で表されるのが主流です。

ウェクスラー式知能検査

WPPSI(ウィプシ)
対象年齢:2歳6か月~7歳3か月

WISC(ウィスク)
対象年齢:5歳~16歳11か月

WAIS(ウェイス)
対象年齢:16歳~90歳11か月

パーソナリティ

パーソナリティとは、個人の思考、感情、行動を特徴づける個性や人柄、人格を指します。

フロイトの精神構造理論

フロイトは、人間の心の構造を以下の3つに分けて説明しました。

エス(イド)

生まれつき備わっている本能的な欲求や衝動の部分で、「快楽原則」に従って行動します。理性や道徳とは無関係で、自分の欲求を満たそうとする力が働きます。
例:「お腹が空いたから今すぐ食べたい」と感じる欲求。

自我

エスと超自我の間でバランスをとり、現実に即して行動を調整する働きをします。「現実原則」に従い、外の世界と自分の欲求との間で折り合いをつける役割です。
例:「今は授業中だから、終わってから食べよう」と判断する。

超自我

社会的なルールや道徳、親からのしつけなどを内面化した部分です。善悪の判断や理想を示し、自我を監視する働きを持ちます。
例:「今食べたらマナー違反だ」と感じて行動を制止する。

シュプランガー

シュプランガーは、人間の性格(パーソナリティ)を「価値観」に基づいて6つのタイプに分類したことで知られています。これは、個人が何に価値を置いて生きているかによって性格を特徴づけようとする理論です。

シュプランガーの6つの性格類型(価値類型)

理論型 :真理や知識を重視。論理的・分析的な傾向。
     研究者、科学者など
経済型 :実利や効率を重視。成果・利益志向。
    実業家、経営者など
審美型 :美しさや芸術を重視。感受性が豊か。
    アーティスト、デザイナーなど
社会型 :他者への奉仕や共感を重視。思いやりがある。
    教師、福祉職など
権力型 :支配や影響力、地位を重視。リーダー気質。
    政治家、経営者など
宗教型 :人生の意味や価値を重視。精神的・内省的傾向。
    宗教者、哲学者など

クレッチマー

クレッチマーは、体型と精神疾患の傾向・性格特性に関連があるとする理論を提唱し、医学的心理学の視点から、人間の体格と気質・性格との関連を体系的に説明しました。

クレッチマーの体型分類と性格の関連

細長型分裂気質(内向的・繊細・理知的)

肥満型:躁うつ気質(社交的・陽気・気分の変動が大きい)

闘士型粘着気質(几帳面・頑固・責任感が強い)

ユング

ユングは、人間の性格を「心のエネルギーの向かう方向」と「情報の受け取り方・判断の仕方」に基づいて分類しました。

ユングの類型論の基本構造

心のエネルギーの方向外向性と内向性

  • 外向型:関心が外の世界(他人・出来事)に向く。社交的で行動的。
  • 内向型:関心が内面(自分の考えや感情)に向く。内省的で控えめ。

心の機能(4つの機能 × 判断/認知)

  • 認知機能(情報を受け取る)
     ・感覚型:五感で得られる具体的な事実を重視する
     ・直観型:ひらめきや直感を重視する
  • 判断機能(情報をどう扱うか)
     ・思考型:論理的・客観的に判断する
     ・感情型:価値観や感情をもとに判断する

この結果、「外向-思考型」「内向-感覚型」など8つのタイプに分けられます。国家試験ではこの分類の枠組みを理解しておくと良いでしょう。

ユングの理論は、のちに性格検査で有名なMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)の基礎ともなっています。

五因子性格モデル(ビッグファイブ)

ビッグファイブは人間の性格を5つの主要な因子で捉える現代心理学における代表的な性格理論です。

ビッグファイブの5因子

① 外向性:活発さ、社交性、エネルギッシュさを示す傾向。
     → 高い人は社交的で明るく、低い人は控えめで静か。

② 神経症的傾向:感情の安定性やストレスへの強さを示す。
     → 高い人は不安になりやすく、低い人は安定して落ち着いている。

③ 開放性:新しい経験やアイデアに対する開かれた態度。
     → 高い人は好奇心が強く想像力豊か、低い人は現実的で保守的。

④ 誠実性:自律性や責任感、計画性の高さを示す。
     → 高い人は几帳面で真面目、低い人は衝動的で怠惰になりやすい。

⑤ 協調性:他者への配慮や思いやり、協調性の高さ。
     → 高い人は親切で協力的、低い人は対立的で冷淡になりやすい。

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