- 成長:体の大きさや重量が増加すること(例:身長が伸びる、体重が増える)
- 発達:心身の機能や能力が高度化すること(例:言語能力の向上、運動スキルの習得)
- 発育:「成長」と「発達」を含む広い概念(例:身体の成長とともに知能も発達する)
胎生期
受精から出生まで 約280日(40週)
胚芽期(受精~約2週):受精卵が細胞分裂し、着床する時期
胎芽期(約3週~8週):主要な器官が形成され、ヒトの形が整う時期
胎児期(9週~出生):各器官が発達・成長し、出生に向けて成熟する時期
胎児の性別が判別可能になる時期は、妊娠12週頃(妊娠3か月)からですが、妊娠16週~20週頃(妊娠4~5か月)になると、より確実に判断できるようになります。超音波検査で外性器の発達を確認することで判別します。
出生時
新生児の定義 出生後4週間
- 身長 出生時平均 約49㎝ 1年後 1.5倍 2倍になるのは4歳前後
- 体重 出生時平均 約3kg 2倍になるのは生後3~4か月 1年後 約3倍
生理的体重減少 新生児が出生後数日間に、一時的に体重が減少する現象
- 低出生体重児:2,500g未満
- 未熟児:身体の発育が未熟のまま出生した乳幼児であって、正常児が出生時に有する諸機能を得るに至るまでのもの
- 巨大児:4,000ℊ以上
乳児期
乳児の定義 満1歳未満
乳児期における標準的な発達の特徴
【生後1~2か月】
・社会的微笑(生後6~8週):人に対して笑うようになる
・視覚・聴覚の発達:人の顔をじっと見る、音に反応する
【生後3~4か月】
・首がすわる
・喃語(アー、ウーなど)を発する
【生後4~5か月】
・手を使って物をつかむ(握る動作が発達)
【生後6~7か月】
・お座りができる(支えがあれば座る)
・人見知りが始まる
【生後6~9か月】
・指を使った細かい動作ができる
・意味のない音の繰り返し(ババ、ダダなど)を発する
・最初の乳歯(下の前歯)が生え始める
【生後8~10か月】
・ハイハイを始める
【生後10~12か月】
・つかまり立ちや伝い歩きができる
・意味のある単語(ママ、パパなど)を話し始める
・愛着対象(母親・養育者)への強い反応を示す
原始反射 新生児に生まれつき備わっている反射的な運動で、成長とともに消失する
主な原始反射
- モロー反射:急な音や刺激で両手を広げた後、抱きつくような動作をする
- 吸啜反射:口に触れたものを吸う
- 探索反射(ルーティング反射):頬に触れると、その方向へ顔を向ける
- 把握反射(手掌・足底):手のひらや足の裏に触れると握りしめる
- バビンスキー反射:足の裏を刺激すると、指が開いて反り返る
幼児期
幼児の定義 満1歳から小学校就学の始期に達するまで
幼児期(1歳~6歳)の標準的な発達の特徴
【1歳~1歳半】
・一人歩きができる
・簡単な単語を話す(ママ、パパなど)
・指先の器用さが向上し、積み木を積める
【1歳半~2歳】
・二語文(「ママ くる」「ワンワン いく」など)を話す
・スプーンを使って食事ができる
・簡単な模倣遊びをする(ままごとなど)
【2歳~3歳】
・走れるようになる
・トイレトレーニングが始まる
・自己主張が強くなり「イヤイヤ期」に入る
・簡単な会話ができるようになる
・すべての乳歯(20本)が生えそろう
【3歳~4歳】
・ジャンプや片足立ちができる
・三輪車に乗れるようになる
・他の子どもと一緒に遊ぶ(協調性が芽生える)
・なぜ?どうして?と質問が増える
【4歳~5歳】
・スキップができるようになる
・はさみや鉛筆を使えるようになる
・想像力を使ったごっこ遊びが増える
・簡単なルールのある遊びができる
【5歳~6歳】
・ボール遊びや跳び箱ができるようになる
・ひらがなを書き始める
・友達との協力やルールを守ることを学ぶ
・自分の感情をコントロールできるようになる
スキャモンの発達曲線
スキャモンの発達曲線は20歳を100%としたときの成長パターンを4つの型に分類し、それぞれの成長特性を示したものです。
一般系
- 対象:身長・体重、筋肉、骨、内臓
- 特徴:4・5歳ごろまでに急速に成長し、12歳以降再度急成長する緩やかなS字カーブとなる
神経系
- 対象:脳・脊髄・視覚・神経系
- 特徴:出生後から急速に成長し、6歳頃に成人の約90%を超える
リンパ系
- 対象:リンパ組織(扁桃・リンパ節・胸腺など)
- 特徴:6歳前後で100%を超え、10~12歳で約180%に達した後、徐々に低下する
生殖系
- 対象:生殖器、乳房、卵巣、精巣など
- 特徴:思春期までほぼ成長せず、思春期以降に急成長
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